「登山の経験」と「税理士の経験」との共通点

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「高川山から眺めた富士山」

私は、とある事情?で、年に3回~4回ほど、関東近辺の山に登っています。
(危険な山ではなく、普通の日帰り登山です)

先日、高川山(たかがわやま)に登ってきました。
当日は天気も良く、富士山を見ることができました。

私が登山を始めたのは、昨年からです。
(それまでは、山について何の知識もありませんでした)

私を始め、税理士先生は、多くの方が勉強好きです。
私もご多分にもれず、初めて山に登る前に、色々な本を買い、インターネットで登山の知識を集めました。

「これだけ勉強したんだから、本番は大丈夫だろう!」

そう思い、始めて日帰り登山ツアーに申し込んだのが、1年ほど前。
場所は、乗鞍岳(のりくらだけ)でした。

乗鞍岳は、標高が3,000メートルありますが、ツアーパンフレットには
「初心者向け」
と書いてありました。

「本で勉強してきたし、初心者向けだから大丈夫だろう!」
と思い、参加しましたが、これが結構大変でした。

このツアーは、バスで一気に2,900メートルくらいまで行き、そこから残り100メートルを登るという、オトクかつ、一見楽なツアーのため、ご年配の方も多く参加されていました。
ですが、標高が高いので、高山病にかかる方が続出し、出発時点で10名いた人数も、頂上到達時には5名になっていました。

私は、初めて高山病になった方を見ましたが、これは結構大変な状態です。
唇は真っ青になっていて、かつ、震えていらっしゃいます。

「本に書かれていた高山病とは、こういうことなんだ!実際にみると本当に怖い状態なんだな」

机上で得た知識が、山という大自然の現場でそのまま通用するわけではありません。
高山病になられた方も、本やインターネットで勉強されてきたとは思いますが、現場では、その知識が通用しないこともあります。

勉強した知識を生かすためには、現場経験を「少しずつ、一歩一歩」積むことが大切だと思います。

今回、高山病になられた方は、勉強をしてきたのかもしれませんが、いきなり飛び級で、一気に高地にきてしまったので、そのような危険な状態になってしまったんだと思います。
(ツアーなので、ガイドさんが助けてくれたので、その方は無事に下山することができました)

これは我々、税理士にも言えることです。
税理士は、(一般的には)つぎのような流れで、税務知識を身につけることが多いです。

「法人税(所得税)→相続税」

まず、法人税や所得税といった、一般的な税金の実務を経験し、そのつぎに難しいと言われる相続税を。
これが一般的だと思います。

ですが、これだけですと(山に例えると)富士山までしか登っていないことになります。

「法人税(所得税)→相続税→???」

私は、この相続税の次の「???」を目標としています。

税理士に、この「???」は異なると思います。
私の現在の「???」は、「資産家の方や、不動産オーナー様の良き相談役になる」ということです。

資産家の方は、色々なお悩みがあります。
特にデリケートな問題(ご家族間でのトラブル)等は、誰にも相談できずに、困っていらっしゃる方も多いと感じています。

これらの問題を、真っ先に相談されるためには、税金の知識だけではいけません。
人の感情・お気持ちを理解しなければならないんです。

では、どうすれば、人の気持ちを理解できるようになるのでしょうか?
一つの答えとして、
「日々、早起きして、雑巾がけをする寺の小僧さんの気持ちを忘れない」
ということがあると思います。

誰かのためのお役に立ちたい、そう願うなら、毎朝早起きして雑巾がけ(勉強や努力)をすべきなのではないでしょうか。
結果として、その努力が、結果(例えば、その人の柔らかな表情)に表れる。
そうすれば、資産家の方にも、安心して相談して頂けるのではないか?
なので、「少しずつ、一歩一歩」が大切なんだと思います。

とりとめのない話しになってしまいましたが、登山をして改めて考えさせられた一日でした。

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