今週、日本橋青色申告会の講師を努めさせて頂きました。
「青色申告会」と言う言葉、初めてお聞きする方もいらっしゃるかもしれません。
青色申告会とは、税理士をつけるほどではないが、自分で税務申告をしたい。でも、その方法が分からない。
そのような方を助けるための団体です。
(似たような団体もありますが、青色申告会は、歴史ある、きちんとした団体です)
青色申告会では、事務局の方が記帳方法のご指導をされていらっしゃいますが、一番難しい部分(税金のこと)については税理士を招いて説明してもらう、そのような仕組みになっているため、今回お招き頂いたわけです。
受講者の方には、ご自分で事業をされている方、賃貸不動産をお持ちの方、という方が多いです。
限られた時間の中で、間違えやすい点、勘違いしやすい点について、ご説明させて頂きました。
確定申告期限の少し前に、税務署が確定申告作成会場を設け、申告書の作成方法について教えてくださる場もありますが、会場は混雑していますから、きちんとご指導頂けないかと思います。
そこで、具体例をまじえて、「次の点が間違いやすい」、というご説明をさせて頂きました。
- 売上と売掛金の期ズレ
- 仕入と買掛金の期ズレ
- 棚卸の基礎知識
- 減価償却の基礎知識
- 5棟10室基準の基本的な考え方、間違いやすい点
- 不動産所得で間違えやすい収入の計上時期
- 敷金の収入計上時期(賃貸契約書の確認ポイント)
- 青色決算書の「説明書きスペース」の有効利用法
- e-Taxの方法
私が確定申告をしている中で、特にお間違いが多いと感じるのが、不動産所得と消費税関係です。
不動産所得では、5棟10室基準の狭い解釈、耐用年数を過ぎても減価償却をしている、敷金の返金不要部分の収入計上時期、といった点の間違いが多いです。
また、消費税は、簡易課税の適用忘れ、課税取引と非課税取引の勘違いが多いと思います。
弥生会計を前提にご説明させて頂きましたが、皆様熱心にお聞き頂きました。
最後に、受講者の方から
「とても分かりやすかったです。ありがとうございました。」
と、お声がけ頂きました。
こちらこそ、ありがとうございました。
書籍やインターネットのホームページ、税金の情報はあふれていますが、実際のポイントは口で説明してもらわないと、分かりません。
そこに、講習会の意味があると思うんですね。
私が今回講師を努めさせて頂いたのは「日本橋青色申告会」様ですが、青色申告会は全国にあります。
年間の会費も高くありませんから、ご自分で確定申告されていらっしゃる方は、是非、加入してみてはいかがでしょうか?